血圧の数値が高いなど、カラダの事を考えて減塩している人も多いかと思います。しかし、実際にやってみると減塩は難しい。そう感じている人も多いのではないでしょうか?
ここでは、そんな思うように減塩が出来ないと悩んでいる方におすすめの減塩方法をご紹介します。それは「塩を減らさない減塩法」です。
塩を減らさない減塩法とは?
この方法は、近江八幡血市立総合医療センターで実際に600人以上が減塩に成功した方法です。病院に入院した濃い味が好きな患者さんが、7日間病院食を食べることで薄味が好きになったという驚きの方法です。
近江八幡血市立総合医療センターの腎臓センター顧問 八田 告先生の話によると「減塩をすると患者さんが食事が美味しくなくてガッカリしてしまう。そうなると減塩食は続かない。まずは味のついた食べ物を食べて満足することが大事」だと話します。
そこで考案されたのが、題して『塩分メリハリ作戦』です。近江八幡血市立総合医療センターでは、主に腎臓病の患者さんに1週間入院してもらい病院で用意した食事を7日間食べてもらいます。
その多くの患者さんが、今まで味見もしないでおかずにしょう油を直接かけて食べる濃い味が好きな方や、中には1日に14gの塩分を摂取していた濃い味が好きな患者さんもいるそうです。
実際に『塩分メリハリ作戦』を体験した患者さんの感想は「入院する前は、薄味を覚悟していたが、結構味が付いていてこれなら毎日食べれる」と、その他の患者さんも十分味に満足している様子。
塩分メリハリ作戦の方法とは『好きな食べ物一品は塩分を減らさない!』そして、その他は塩分を抑えて、トータルで塩分を減らす方法です。
実は、好きな食べ物の塩分を減らしてはいけない理由は、脳科学でも説明できるんだそうです。私たちが食べた物を美味しいか、美味しくないか決めているところが味覚野。味覚野は脳内で、聴覚、嗅覚、触覚、視覚、言語、情動、記憶、味など様々な情報とつながっています。
そのため、大好きな食べ物の塩分が少なると、記憶していた味と違うので美味しくないと判断してしまうのだそうです。ですので、大好きな食べ物の味は今まと同じ味にするのです。つまり味覚野が満足できると美味しいと思えると言うことなのです。
この方法は、大好きな主采は塩分を減らしませんが、その他の副菜は塩分をつけません。塩分にメリハリをつけるのです。メリットは、全部我慢して薄味にしなくても1品に集中して味をつけることで満足することができることなんですす。
さらに、1週間この方法を実践すると味に敏感になるというメリットも。これは、塩の摂取量が少なくなると、脳が塩に注意を向けるようになり塩を探すようになるそうです。その結果、少量の塩分濃度でも味を感じることができるようになると考えられています。
そこで、メリハリ作戦で重要なポイントが、1日摂取した塩分を知ることです。書記品の表示を見て塩分を計算するのは難しいと言う人は、簡単に塩分量を測定できる『減塩モニター』と言う計測器があります。この計測器は2万~3万するそうですが、カラダの健康にはかえられません。ずっと使えるものなので利用してみる価値はありそうですね。
日本ではどの位の塩分を摂取しているんでしょう?
ところで、現在日本人が摂っている塩分量の平均をご存知ですか?その量は、男性が11,1g、女性が9,4g これが平均塩分摂取量なんだそうです。そこで、厚生労働省は生活習慣病予防のために男性が8g、女性が7gに減らすことを推奨しています。
さらに、高血圧学会ではもっと厳しく、高血圧の患者さんは男女問わず6gを推奨しているのです。6gが、どの位の量かと言うと小さじ1杯になります。たった小さじ一杯の量なので、外食が多いと一食で超えてしまう塩分量なのです。
ですから、一言で減塩と言ってもこれがなかなか大変なことです。特に、食べる事が好きな人や濃い味で慣れて人には辛い筈です。長年しみついた味の好みはそう簡単のは変わりません。結局、高血圧になっても自覚症状がないから美味しさに負けてしまい、いつもと同じ塩分の量で食べてしまうのです。
塩分の摂り過ぎは、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中など命に関わる病気を発症してしまう原因になってしまいます。『塩分メリハリ作戦』試してみてはいかがでしょうか。
塩を使わない料理『ゼロ塩レシピ』
この料理は塩を使わない料理を研究している管理栄養士 金丸絵里加さんが考案した料理です。まず、最初に減塩に適している調理方法と、適していない調理方法を知りましょう。
- 減塩向き・・・焼き物、炒めもの、あえ物、揚げ物、酢の物
- 減塩不向き・・・ゆで物、煮物、汁物
減塩が不向きなものは水分を使う調理法で、この場合は塩分を使って調理して、減塩に向いてる調理法で減塩しましょう。
また、減塩の時に利用できる調味料が、みりん、かつお節、ごま、酢、レモン、さんしょう、マスタードなどです。
【青菜とおかかのさんしょう油いため(2人前)】
最初にさんしょう油をつくります。サラダ油 2分の1カップに、さんしょうの実 10gを入れてさんしょうの実が茶色になったらすくい取ります。残った分は保存しておきましょう。
- 小松菜 一束(180g)
- さんしょう油 大さじ1 無い場合はゴマ油でもOK
- 酒 小さじ1
- かつお節 2パック(6g)
〔作り方〕
- さんしょう油で小松菜を炒め、酒を入れる。
- 小松菜がしんなりしたらかつお節を入れサット炒めて火を止める。
【キャベツと三つ葉の粒マスタード和え(2人前)】
- キャベツ 2~3枚 (120g)
- 三つ葉、 1束
- 水 大さじ2
- 粒マスタード 小さじ1~2
- レモン汁 小さじ1
- 砂糖 小さじ1
〔作り方〕
- フライパンにキャベツと水大さじ2を入れて強火で2分間蒸す。
- そこに、三つ葉を入れて30秒加熱。
- ザルに入れ水分とあら熱をとる。
- 粒マスタードとレモンと砂糖を入れて混ぜる。
- 先ほどの野菜とあえて完成。
【鶏肉のごま焼き(2人前)】
- 鶏肉のもも 1枚(200g)
- みりん 大さじ1
- おろししょうが 小さじ2
- 酢 小さじ1
- いりごま 大さじ4
- ごま油 大さじ2分の1
- レモン 適量
〔作り方〕
- 鶏肉、みりん、しょうが、酢をもみ混ぜ30分~1時間漬ける。
- パン粉の代わりに衣にゴマを鶏肉に付ける。
- ごま油はこげやすいので弱火で鶏肉を両面蒸し焼きにする。
- 完成したらレモンを添えて完成。
以上です。簡単にできますのでぜひ試してみてください。
〔参考:NHKためしてガッテン高血圧を撃退!簡単減塩スペシャル〕