お酒が好きな人にとって肝臓は気になる臓器の一つ。健康診断でγGTPの数値が高いとお酒の影響を疑います。肝臓の働きは代謝・解毒・胆汁の生成など3つの働きがありますが、消火器内科医の大竹真一郎医師の話では、お酒は肝臓を直接ダメにすると解説しています。お酒を飲んだ量と期間が深く関係しており知らないうちにダメージを受けてしまいます。人間ドックを受けた人の4人に一人は肝臓に異常値があるそうです。

このように肝臓は沈黙の臓器と言われており、症状がでてくるのがかなり遅く肝機能障害が悪化してから分かるケースが多いのです。また高血圧や糖尿病患者は動脈硬化により毛細血管が痛んでいるので、毛細血管のかたまりで出来ている肝臓を痛めやすいといわれています。肝臓の働きと肝機能障害の予防をテーマに恐ろしい肝臓病について判りやすく紹介したいと思います。

肝臓の働き

肝臓は約25,000憶個の細胞からできている、体内最大の臓器、重さは大人だと体重の五十分の1に相当します。そして肝臓には主に3つの働きがあります。

 ★代謝・・・糖質、タンパク質、脂肪などの栄養素を貯蔵して必要な時に供給している。
 ★解毒作用・・・アルコールや薬に含まれている有害物質を無毒化する。
 ★胆汁の生成・分泌・・・脂肪の分解に必要な胆汁を生成し分泌する。

これらの役割を果たすために、肝臓には大量の血液が流れ込んでいます。その量は1分間に1,5㍑が流れ込み栄養や酸素を取り込んでいます。肝臓は、嗄声能力が非常に高い臓器で、手術で70%切除しても、4か月~半年後には大きさも機能も戻るんだそうです。

肝臓とお酒の量

肝臓が悪い症状として、黄疸、体がだるい、皮膚がかゆいなどの症状が出た時は、肝臓にかなりダメージを受けており病気がかなり進んだ状態といえます。

休刊日をとることが大切ですが、実は休刊日をとることで肝臓の病気が予防できるという科学的データはないそうです。しかし、お酒のお酒の飲み過ぎを防ぐために休刊日を設けることは大切です。ちなみにドクターが薦めるお酒の1日の許容量は以下の通りになります。

 ●日本酒・・・1合~2合
 ●ビール・・・1本~2本
 ●焼酎・・・0.5~ 1合
 ●ウイスキ・・・ダブル1~2杯

薬物性肝機能障害に注意

肝臓にダメージを与えているのはお酒だけではありません。身体がだるい、はきけがするなどの症状は、肝機能障害の一つかもしれません。実は病気を治すための薬が原因で肝臓に障害が起こるケースがあります。肝臓は薬を自分の体に害がないように処分して効果があるようにする働きをしています。しかし、過剰に薬が入ってきてしまうと、肝臓で処分する能力を超えてしまい、それによって薬物事態が肝臓の細胞にダメージを与えてしまいます。

薬物性肝機能障害の初期の症状は、食欲不振、吐き気、体のだるさ、腹痛などです。さらに症状が進むと発熱、かゆみ、黄疸、発疹などの症状がでます。しかし、薬物性肝障の症状は気づきにいことが多く、薬の飲み過ぎ酒だけでなく、あまり知られていませんが、サプリメントや漢方薬も飲み過ぎると起こる場合もあります。ですので自分の判断で薬やサプリメントの量を増やさないで用法・用量を守ることは大切です。。

また、薬のアレルギーでも薬物性肝機能障害が起こりうるとのこと。以前、薬を飲んでアレルギーが出たことがある人は、必ず受診する際にはその事を告げるようにしましょう。

アルコール性肝機能障害

お酒などアルコールが体内に入ると、肝臓で無毒化されます。ところが、過度にアルコールを摂取すると脂肪代謝が後まわしになるり肝臓に脂肪が蓄積されて肝機能障害が起こります。1日のアルコールの目安の摂取量は60gと言われています。これを日本の場合だと1合が20gなので、三合以上を毎日5年間飲酒するとアルコール性肝機能障害になりやすいと考えられています。

改善方法は、まずはお酒の量を減らすこと、しかし、肝機能のデーターが悪くなってからだと禁酒が絶対条件となります。ですから、お酒を長く飲むには、お酒の量は守って飲むことが大切なのです。

ダイエット脂肪肝

ダイエットをすることで脂肪がついてしまうのを『ダイエット脂肪肝』といいます。これは、極端なダイエットを実践して急激に体重を落とすと、肝臓では、エネルギーである脂肪を蓄えようします。そのため、体は痩せても肝臓には脂肪が付き脂肪肝になってしまう事があるんだそうです。そうならないためにも、食事はバランス良く量を減らして食べることが大事なんです。

非アルコール性脂肪肝炎NASH(ナッシュ)

ALT値は、一般的には30~40以上が正常値で、それ以上になると異常値と診断されます。肝臓の細胞が壊れているときにこのALT値が高くなるからです。もしALTの数値が50以上になったら医療機関を受診した方がベストです。ALT値の異常が続くと肝がんの発生リスクも高まります。ちなみにALT値の肝がん発生の危険度は以下の通りです。

 ◆29以下の場合・・・1倍
 ◆30~60の場合・・・6.5倍
 ◆70~99の場合・・・60.5倍にもリスが高まる。

また、お酒を飲まないのにALT値が高い場合は、NASH(ナッシュ)の疑いも考えられます。NASH(ナッシュ)とは、非アルコール性脂肪肝炎のことで、お酒をほとんど飲まないのに肝臓内に中性脂肪が溜まった状態をいいます。アルコール性肝障害の患者さんが約250万人の中、実は、このNASH患者数が多く約400万人と言われているのです。

このまま放置すると、肝硬変や肝臓がんに進行するリスクが高くなります。患者数は、男性の方が多いのですが、50歳を超えると女性も多くなり、男性よりも進行が早いと言われています。NASHであるか調べるには、採血だけでは難しく、肝臓の一部を取って顕微鏡で調べるか、もしくは血小板の値で分かるとも言われているそうです。

これは血液の中で血を止める成分ですが、肝臓が悪くなると血小板の数値下がってきます。血小板の基準値は、15~35で、肝硬変まで行くと10まで下がるそうです。予防策は、体重を減らすことですが、急激な減量はNASHを悪化させることが考えられるので注意が必要。また、鉄分が肝臓について肝臓機能を悪化させると考えられているので、肝臓病の人は鉄分が多く含まれている食べ物を制限する必要があります。