結核と言うと、過去の病気と思っている人も多いかとおもいますが、実は違います。2015年のデーターによると、日本では現在でも年に18.000人が結核を発病しているんです。


結核にかかりやすい人を年齢別にしてみると、80代ではおよそ約70%、70代ではおよそ40%と、高齢者がかかりやすい病気と思われがちですが、実は20代や30代の人もかかる若い人にも注意が必要な病気なんです。

ここでは、結核はどんな病気か、かかるとどんな症状なのか、今行われている治療方法や治療費を見ていきましょう。

結核はどんな病気?

結核は、結核菌が引き起こす感染症。日本では8割が肺結核と言われて多いので、結核と言うと肺の病気と思われていますが、肺以外の腎臓、リンパ節、骨、脳などあらゆる部位からも発病します。

肺結核は、空気中の結核菌を吸い込んでしまい、肺の奥まで入り込むと感染してしまいます。進行すると菌は増殖して肺を壊し始め、血の混じったタンが出るようになります。

さらに、結核が怖いのは咳やくしゃみをしたときに飛散し他の人に感染させてしまう事です。特に注意が必要な場所は、不特定多数の人が出入りしていて換気の悪い場所です。そこに感染者がいてくしゃみや咳をすれば感染するリスクが高くなります。

結核菌は長く滞留し48時間生き続けると考えられていますので。その場所に感染源になる人がいなくなっても、知らないでその場所に入ってしまい知らないうちに感染してしまう事もあります。

結核の症状

結核の症状は風邪の症状と良くにており、初期の段階では結核だと分かりにくいので風邪として治療をする事が多いのが現状だと言われています。


【結核の初期の主な症状】
・咳きこむことが多くなった。
・大きい声を出すと咳きこむ
・タンに血液が混じっている
・タンが多くでる
・微熱がある
現在、日本で結核菌に感染している人は推定で2000万人と言われています。しかし、感染している人全てが発病するわけではありません。

感染したらすべての人が発病するわけではない

人間には、免疫力が備わっています。通常の場合、結核菌が体の中に入ってきても、多くの場合は発病しないで追い出されます。

また、結核菌が残っても免疫力が結核菌よりも勝っていれば結核菌を封じ込めているので増殖は抑えられています。このように感染だけの状態なら周囲の人にうつす心配はありません。

ですが、何かの原因で結核菌よりも免疫力が低下すると、結核菌が発病してしまいます。すると、咳、タン、くしゃみ、微熱などの症状があらわれます。

どの位で発病するのか?

結核菌に感染すると、そのままカラダの中に生きていて5か月~2年くらいで発病する言われていますが、中には、結核菌に感染しているのに、何十年も発病しないので分からないまま現在も過ごしている人もいます。

つまり、結核菌が発病するのは年齢よりも免疫力が深く関係しているので、結核が発病するかどうか、どのくらいの期間で発病するかは個人差があるんですね。

【発病しやすい条件】
・70才以上
・他の病気にかかっていて免疫力が低下している
・特定の薬を使っている
・痩せすぎ
・喫煙者は2倍リスクが高くなる

結核の治療方法

咳が出始めて2週間咳が止まらなければ、風邪ではない可能性が高くなり、他の病気の可能性があります。結核の場合もあるので一度病院で受診して検査をするようにしましょう。結核の検査方法は2種類の検査を行います。

  • 胸部のX線検査
  • 喀痰検査(タンの検査)

胸部のX線検査を行い白い影が確認できても、肺炎の場合もあります。結核だとわかるのは、タンの検査を行い結核菌が見つかると結核だと診断されます。

そして、結核が肺の場合でタンからたくさんの結核菌が含まれていて排菌している場合は、人にうつす危険があるので隔離する目的で入院します。入院期間は個人差がありますが、平均でおよそ2ヶ月位と言われています。

菌があまり出ていない人や、肺以外(リンパ節・腎臓・骨・脳など)に結核が発病した場合は、人にうつす危険性がないので治療は通院で行われます。

治療方法は、個人差がありますが何種類かの抗菌薬を毎日6か月間服用します。そうしないと結核菌はなかなか死んでくれません。

実は、結核を治すのに一番大切な治療がこの処方された薬を毎日きちんと飲み続けることが重要なのです。そうしないと死に至る恐ろしいことになってしまうのです。

薬の飲み忘れは注意!多剤耐性結核になり死に至ることも!

結核菌にも色んなタイプがあります。そのため、何種類かの抗菌薬を飲むことで複数の結核菌をやっつけます。しかし、途中で薬を飲むのを忘れてしまうと薬の効かない結核菌だけが残り、それが増殖して全く薬が効かない耐性菌が生まれる恐れがあるのです。

そうなってしまうと、現在、治療で使われている最も強い2種類の薬が効かなくなります。これを、多剤耐性結核と言い死に至る危険性があるのです。

何種類も薬が処方されているのに1種類だけ飲まない。また、薬を飲んだり飲まなかったりすると耐性菌が生まれやすくとても危険です。毎日、飲んだ薬をチェックする事が重要になります。

世界の結核発病者数が約380万人、そのうち多剤耐性結核の人が約48万人もいるそうです。

現在、日本では入院している患者の場合は、看護師の目の前で薬を飲む直接服薬確認療法(ドッツ)が整っているので多剤耐性結核の患者数は少ないですが、海外では多剤耐性結核の人が多いそうです。だからと言って安心はできません。今は海外に旅行する人数が増加しています。海外旅行に行って多剤耐性結核に感染してしまうこともあるので若い人も注意が必要です。海外旅行から帰って、2週間咳が止まらない場合は病院で受診しましょう。

結核の治療費

結核だと診断されると、保健所に届けをだし、医療費公費負担制度使います。

  • 通院治療の患者の場合は薬や検査費用の5%負担になります。
  • 入院する場合は、隔離目的の強制的な入院になるので全額公費負担で行われます

※所得によりますので、各自治体や医療機関で確認しましょう。